DIARY

パラダイス銀河

#012

ラッキーストライクを一箱もらった。

 

ラッキーにストライクするタイミングがこの先の未来に横たわっている、なんてことはない。現在を犠牲にしないことには能天気な希望的観測が最終的に僕を絞め殺すだろう。生活は難しい。

 

 

"The artist's job is not to succumb to despair but to find an antidote for the emptiness of existence"

昨日見た映画のワンシーンで引っかかったセリフ。芸術家の仕事は存在の空虚に敗北することではなくそれに対する緩和剤を発見することなのだという。目を背けて明るく愉快にやっていこうなんて姿勢の方がよっぽど敗北なような気もしたのだけれど。どれだけ生き辛くても虚無感からは目をそらさず、その上何か能動的な意志を作り上げていくのだみたいなニュアンスなのだとしたらそれこそ超人だ。そんな奴は神をも殺してしまう。

時代性だろうか。

 

イヤホンをLとR反対につけてみた。いつも聞いている音楽が少し違って聞こえてくる。小さな変化が少しだけ嬉しい。何かを忘れてもいいのではないかと思い始める。

 

 

 

 

 

 

僕はついに選ばれなかった。これが何かのきっかけになればと思う。