DIARY

パラダイス銀河

2017-06-01から1ヶ月間の記事一覧

#027

もう少しで夜が明ける。寒い。 空港の椅子で寝るのはなかなかこたえる。軟体動物さながら体をくねらせて落ち着く場所を探したけれど結局ダメだった。ジーンズを床に引いて、圧縮袋に入った服を枕にして、空港の床で寝る。午前3時。フライトまでまだ5時間あ…

#026

アムトラックの列車に揺られながら遅すぎるインターネットの中をフラフラとしている。車窓から見える景色はここ2時間ほどずっと変わらない。時たま馬や牛が放牧されているのを見るくらいで、草木もなく砂漠の入り口にも似た殺伐とした風景がずっと続いている…

#025

嫌な夢を見たということしか覚えていない。嫌な夢を見た。右手が少し痺れている。 古本屋によってから、街の大きな本屋に行った。パエリアの作り方。スペイン料理の本を買った。大量の本が並んでいる。みんな黙ってはいられないのだ。 天気がいい。海が見え…

#024 Polka Dots and Moonbeams

Suddenly it's crossing in his presence, but it's gone as if naturally provided the fate toward disappearing. She could've understood if it was coming from somewhere she's familier with. Yes. Phenomena's flexibility counts on her interpreta…

#023

ロサンゼルスの空港はいつも混む。朝からだらだらしてしまって、ぎりぎりに家をでた。毎度同じ。僕は何をするにも初動が異常に遅い。生活に対する能動性が弱いのは、なんとなく今まで繋がっている習慣がよくないからだと思う。 国際線乗り場まで距離があるか…

#022

6月になって一週間が経った。 暑くなったり寒くなったり。ブラインダーを開けると朝っぱらから芝刈り機を動かしている男が見えた。うるさい。 大学の健康診断に行った。179センチ。伸びていた。最後に測ったのは高校生の時くらいで、確か175とかだった気が…

#021

誰かが「あなたは結局何がやりたいの」なんて聞くから僕はつい口を滑らせて、思っていることをちょっとだけ話してしまった。みんなの表情がみるみる変わっていくのを確認して、本当に思っていることなんて人に話すものじゃない、同じ轍は2度とは踏むまいと…

#020

もろもろの哲学は、いずれどこか遠くへ行ってしまう。 おだやかな絶望を見ている間だけ、生活にむしろ意味は宿る。 ホームレスバンドが地下鉄で演奏しているのはマイルスデイビスの"Four"という曲だった。僕はイヤホンを外してしばらく耳を傾けた。濁った和…

#019

音楽が耳障りで仕方がないけれど、体に力が入らないのは僕だけじゃないらしく誰も止めようとしない。流れるように過ぎていく街の景色が時間に追いつかず、抽象へと引きずられていくのを窓にもたれ掛かりながら眺めている。僕は夢を見ているのだ。 ブルックリ…