DIARY

パラダイス銀河

2018-09-01から1ヶ月間の記事一覧

手首を切り血を流す人は生きている心地がするという。殴られて笑う人は、これで安心するという。痛みだけが肉体の輪郭を再確認させる。存在は痛みなしでは耐えられなくなってどこかへ行ってしまう。毎秒薄れていく実感が傷ついたからだと痛みで戻ってくる。…

冷蔵庫を開けて見ると何も入っていなかった。「何も」というのは文字どうり何も、氷一つも調味料も何もなく、中の照明は空の冷えた箱を照らしているだけだった。午前3時に家を出るときはドアをゆっくり閉めたり、丁寧に歩いたりする。スクールゾーンと書かれ…

うっすらと気分を悪くして街を歩く午前には、不感症の目線がある。誰だって孤独だ。誰だって虚ろだ。もう見れないかつての風景。髪を切ったことは死んだあと知らない誰かの口から聞いた。ポジティブな歌詞と、人生を肯定する夏のお祭りと、昔に死んだ友達と…