DIARY

パラダイス銀河

#057

ドラッグはやらない。でもやっている人をたくさん見る。

みんな生きるのが辛い。当たりまえのように辛い。みんな辛い。だからみんな頑張らなくてもいい。幸せなことは味わおうと思った瞬間には消えている。臓器に絡みつくような苦しみだけが後に残る。恍惚な表情、叫んだりしている。狂ったように黙々とメシを食う。苦しんでいる。またすぐに生活がやってくる。朝の白い日差しが部屋に差し込むと、どこか暗いところへ逃げてしまいたくなる。始まりを知らせる光が部屋をあばきだす。だらしない夜を、淫らな夜を、一番正直な夜を僕たちから剥ぎ取っていく。何も楽しくない。何も満たされない。何も理解できない。それでも鮮やかな景色。それでも聞こえてくる音楽。それでも踊り出す体。

人生はどこにある。