DIARY

パラダイス銀河

#041(2)

人生のどこかに死のピンが必ず打たれることを考える。死ぬこと自体が不可解なのではなく、死までのこのギャップの正体こそが僕を捉えていたものだと言えるかもしれない。死は言葉と言ってしまえばそうなのだが、脳みそが止まるまでの期間はそこにあって、脳みそもやはり止まる。

 

写真について。

写真家に必要なのは、どう撮るかというよりも、何を選ぶかというセンスが必要な気がする。狙った一枚より、大量の中の偶然のネガが美しいと思ったりもする。だから、それがおそらく起こりうるかもしれないという場所を知っていることと、その条件の中でおこる偶然の中から至極を撰び取るセンスこそが大事だと思う。テクニックではなく、直感?絶妙な一枚を撮る技術ではなく、それを見つけ出す技術。現代性に適した審美眼が必要なのだろうか。