DIARY

パラダイス銀河

手首を切り血を流す人は生きている心地がするという。殴られて笑う人は、これで安心するという。痛みだけが肉体の輪郭を再確認させる。存在は痛みなしでは耐えられなくなってどこかへ行ってしまう。毎秒薄れていく実感が傷ついたからだと痛みで戻ってくる。愛する人を徒然と思う音楽は、明らかだったあれこれをまたわからなくさせる。少し元気になったりする午前の4時。ロックンロールに頭を振ってヘッドホンを外すと部屋にも街にも誰もいない。習慣が解けてまた何も始まらなくなってくる。これでも終わる。これで良いと、そう言ってのけることだってできる。