DIARY

パラダイス銀河

#087

最後の日は雨だろうか、晴れだろうか。曇りかもしれない。朝か、昼か、夜か。一人なのか、誰かがいるのか。ここなのか、あそこなのか。

最後の景色は記憶のどこかに既にある気がしている。覚えているはずのない産婦人科の病室の天井の模様や、母親と、窓から差す光。森山大道は原風景と幻風景という。

現在は物語の一部なのだろうか。これは章をまたぐ余白。あるいは、あとがきまでの余白。