DIARY

パラダイス銀河

#048

何もかもをめちゃくちゃにしてしまいたいと言う衝動に襲われる。襲われている。人間関係も、社会的ななんとやら、知らない。腫れ物を触るように大事に人生を扱ってきたと思う。慎重に、間違った道を選ばないように後悔しないようにじっくり選んで決めていたら、手に入るはずだと思っていたあれこれはとっくに姿を消している。

人の心に土足でズカズカと入り込む。傷付けることを恐れない。それなのにとてつもなく優しい。奔放な人間が近くにいると自分の調律が徐々に、しかし確実に狂っていく。しかし人間関係を思い通りにするというか、気付けばするっと心の中に入り込んで来るような人はいる。見ていると面白い、そして少し勉強になる。

距離の取り方が絶妙なのだ。それからレディーファーストが徹底されている。なんだったら男に対してもそういう気遣いをしているところをよく見る。挨拶をよくしている。ありがとうという回数が多い。基本的には笑っている。それからよく褒めている。ビルの清掃員のおばさんや、受付のお姉さんにも変わらないスタンス。なんだろうなあこれは。

ゆっくり話すし、ゆったり動く。口数は多くない。彼の祖父曰く、自分を一国の王のように演じるのがミソらしい。他人を卑下したりしない。こちらの目をじっと見てくる。否定しないし、説教っぽいことも言わない。なるほどなーと思う