DIARY

パラダイス銀河

タイトル

渋谷駅

目が覚めて誰もいない。ボサノバアレンジの耳障りなJPOPが部屋に響いている。天井が妙に高い。起きたら誰もいない方がいいなと思いながら夢を見ていた気がする。なりっぱなしのブラウン管。毛布が湿っている。シャワーを浴びようとするけれど、無意味に広い…

新宿駅

地下鉄丸ノ内線。空洞が続いている。新宿駅で降りるのはいつも億劫で、満員電車で油の浮いた皮膚のでこぼこを見るのもデタラメな歩幅で溢れかえる駅構内も、どちらも嫌になる。意味もなくぶらぶらして、人混みに紛れて寂しさを紛らわそうとしてもうまくいか…

#000 岩波文庫

「岩波岩波岩波〜」そう叫びながら本屋で無限の広がりを見せるコミック・雑誌コーナーを走り抜けていった少女の残り香が僕のコートを翻した。軽い足取りが嘘のように、岩波文庫の棚を見上げた少女の顔は固まったように表情を失って、それから一冊を手に取ろ…

#000 こんにちは

いつもてきとうにぶちまけているこのブログだけれど、アクセスログが0ではないからある程度モチベーションを保つことができる。と言うわけでいつも来て頂いているみなさんありがとうございます。いやほんとに。 僕も結構みんなの記事読んでます。寂しさを紛…

#000 何も知らない 

何か勘違いしている。 個人経営の喫茶店。古いジャズが流れている。古い友人と新しい友人。数人で話をした。話をするといつも周りの反応に違和感がある。細部まで専門的に、科学や学際的な知識をもってその上で結局は何もわからない的なことを言っているのだ…

#000 お家につくまでが、

久しぶりに遠出をした。 無数のジャンクションをくぐり抜け海まで。2005年あたりに流行った曲が車内で永遠とループしている。どうでもいい話などないし、大事な話もこの世にはないと思うのだけれど、それでもやっぱりどうでもいい話をした。チーズバーガーに…

#000 Jazz

ジャズ。 牛や豚や鳥が焼かれて煮られて揚げられたりしている。通りは米と野菜でごった返している。変わった匂いがする。喉がキュッと締まるような匂いがする。汗をかいた大男が何人も横を通り過ぎていく。暑い。ほとんどが男。視線がものすごい速さで流れて…